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竹の葉のさやぐ音さえ愛しくて
君の隣で春を待つ日々
言の葉を重ねてみても足りなくて
ただ静かさを見つめ合う夜
解けては結ぶ心の糸の端
強く握った君の手の熱
夕闇に溶ける背中を追いかけて
呼び止める声 風にさらわる
泥にじむ指先同士ふれあって
痛みに似ている恋を知る夏
誰にさえ言えぬ秘密を分け合えば
ふたりぼっちの夜は更けゆく
竹くく短歌集 完